先週の日曜日に、「JAZZ IN FUCHU 第5回 名盤オーディオ鑑賞会」に参加して来ました。
会場は、前回と同じく、府中のカフェ・サンク。
■Cafe CINQ(カフェ・サンク)
http://www.cafecinq.com/company.html
今回も音喜多紀義氏選曲&解説により、下記の9曲+1曲(生演奏)を聴かせてもらいました。
1)Stars Fell On Alabama
Cannonball Adderley(As)「Cannonball Adderley Quintet In Chicago」より
2)Django
M.J.Q.「The Last Concert」より
3)Love for Sale
Cannonball Adderley(As)「Somethin' Else」より
4)You Don't Know What Love Is
John Coltrane(Ts)「BALLADS」より
5)You Don't Know What Love Is
Sonny Rollins(Ts)「SAXOPHONE COLOSSUS」より
休憩)Stardust
音喜多紀義氏によるギター生演奏
6)Golden Earrings
Ray Bryant(Pf)「Ray Bryant Trio」より
7)He's My Guy
Sarah Vaughan(Vo)「WITH CLIFFORD BROWN」より
8)S.O.S.
Wes Montgomery(Gt)「FULL HOUSE」より
9)Cleopatra's Dream
Bud Powell(Pf)「The Scene Changes」より
4)と5)は同じ「You Don't Know What Love Is」での聴き比べ。
ジョン・コルトレーンとソニー・ロリンズでは、同じ曲なのにこんなに違った感じになるのか、というのがはっきりわかり、面白い紹介でした。
音喜多紀義氏の解説では、「ロリンズの方が吹くときのアタックが強め」と言われていましたが、この「You Don't Know What Love Is」が収録されたアルバム「BALLADS」を録音する頃のコルトレーンは、マウスピースがフィットせず、速いテンポの曲を吹けなかったという背景があり、そのせいで吹き方も違っていたはずです。
(コルトレーンは数100本以上マウスピースを持っていて、中を自分で削ったりもしていた、という話も聞いたことがあります)
以下は特に解説はなかったですが、演奏しているキーが違います。
コルトレーンは一般的な黒本とかに載っている一般的なキーなのに対し、ロリンズはコルトレーンより全音低いキーで演奏してます。
それにプラス、コルトレーンはロリンズよりもオクターブ上でテーマを吹いており、アドリブに関してもコルトレーンは高音域中心、ロリンズは中低音域中心で、より聴いた感じの印象が違うと思います。
また、もともとアンブシェアという、マウスピースの咥え方が違うと言われており、それでアタックの聴こえ方は違うというのもあります。
●コルトレーン:ダブルリップ
→マウスピースを唇だけで挟み込み、マウスピースの上に歯を付けない。スタン・ゲッツやメイシオ・パーカーなどが同じ咥え方と見られる。
●ロリンズ:ファットリップ
→マウスピースの上に歯を付け(乗せ)、下唇は力を抜いた吹き方。一般的なジャズサックスプレイヤーの吹き方。
ちなみに、コルトレーンとロリンズは大の仲良しで、世界的なコルトレーン研究者の藤岡靖洋氏から直接聞いた話によると、「SAXOPHONE COLOSSUS」の録音時に、スタジオにコルトレーンが遊びに来ていたという話もあるそうです。
「8)S.O.S.」の格好いいテナーはジョニー・グリフィン。
曲の中で効果的に使われている、高い叫び声みたいな音はどうやって出すんだろうと思いましたが、フラジオ音域(※)のA(in B♭で)からのFallしてる感じですね。
ちょっとやってみたら意外と難しいので、練習してみよう。
※フラジオ:通常の運指で出るよりも上の音域を出す特殊奏法
「6)Golden Earrings」は第2回の鑑賞会に続き、2回目。
音喜多氏が初めていいアンプを買った時に聴いて、感動したと話していたので、特に思い入れがあるんでしょうね。
次回は8/26(土)だそうです。
P.S. 今年も10/8(日)のJAZZ IN FUCHUに出演させてもらえることが決まりました。楽しみです!
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